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2025.07.01

デザイン

かわいいだけじゃない!ミャクミャクに見るキャラクターデザインの新しい形

アートディレクター
デザイナーY

新潟のグラフィックデザインチーム「is good」のYです。

現在、大阪で開催されている万博では、公式キャラクター「ミャクミャク」が
“万博の顔”として人気を集めています。

1970年の大阪万博では、まだ公式キャラクターは存在していませんでしたが、
芸術家・岡本太郎が手がけた「太陽の塔」が象徴的な存在として注目を集めました。

今でこそ万博にキャラクターは当たり前のように登場しますが、実はその始まりは1975年の沖縄海洋博。
「オキちゃん」というイルカをモチーフにしたキャラクターが初めて登場し、
デザインを手がけたのは、新潟県出身の有名グラフィックデザイナー・亀倉雄策さんでした。

2005年の愛知万博では、「モリゾーとキッコロ」が登場。森の精霊のような姿で、
ふわふわとしたやさしい見た目が子どもたちにも人気を集めました。
自然との共生というテーマを、親しみやすく伝えてくれる存在でした。

そんな“かわいい系キャラ”の流れを大きく変えたのが、今回の「ミャクミャク」です。
赤と青の不思議な色合い、細胞のような独特のビジュアルに、思わず「これって何?」と
戸惑った人も多かったのではないでしょうか。
実は、この個性的なミャクミャクには深い意味が込められています。
名前は「脈々と受け継がれる命や文化」に由来し、体の赤と青は“細胞”と“水”を象徴。
つまり、生命の源を表していて、未来のいのちを感じさせる存在としてデザインされているのです。
これまでのキャラクターが「親しみやすさ」を重視していたのに対し、
ミャクミャクは“インパクト”重視。見る人に「なんだこれは?」と考えさせること自体が、
そのメッセージの一部ともいえます。

ちょっと変わっているけれど、だからこそ強く印象に残る。ミャクミャクは、
今の時代に合った新しいキャラクターの形なのかもしれませんね。

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