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                        2025.11.04
デザイン
Adobe Photoshopの生成AIで愛車を「成仏」させる – 過去の輝きを取り戻すレタッチの可能性
レタッチャーS
【AIを活用したレタッチ】vs【手作業によるレタッチ】
今回はAdobe Photoshopの生成AI機能を使って【AIを活用したレタッチ】vs【手作業によるレタッチ】の違いを比べてみました。
題材は、2008年製のダイハツ・エッセ(17年ものの軽自動車)です。
14年間乗り継いだ愛車をかつてのピカピカだった姿に復元できるのか!?
に挑戦してみました。
【ベース画像】

「とても年季が入っています・・・。」
【手作業after】

◼️解説
使用ツール
・パス
・トーンカーブ
・タイヤのナット
・ライトのくすみ
・ゴム部分の色褪せ
など細かいところまで綺麗になるよう、丁寧にレタッチを実施。中でも天面の塗装が剥がれている箇所は難易度が高く、手作業レタッチでも時間がかかりました。
【AI after】

◼️解説
使用ツール
・コンテキストタスクバー
・削除ツール
特に手作業で苦戦した天面のムラも、自然でなめらかに整いました。
しかしながら、丸で囲った箇所に注目してください。
赤い塗装が薄〜くなっているところや、
・ドアハンドル
・ミラー
・パッキン周辺
は色褪せが気になりますが、AIではそういった細かいところまではうまく認識できないようで、綺麗なレタッチをしてくれませんでした。
全体パスは
・選択ツール
・被写体を選択
のツール を試しましたがズレが大きかったため、今回は手でパスを取りました。
【AI afterに背景をつけた画像】
◼️成仏へ
背景がなにもない状態からでも、AIは様々な世界を描き出してくれます。さらに、車の影や光の加減も自然に馴染むように調整してくれるのです。

「すごい!」
ただし、背景をよーく見てみると、歪んでいたりする箇所がチラホラ。
精度を上げるためには何回か生成を繰り返してみるか、もう一度よく確認してから利用した方が良さそうです。
「エッセにいろんな景色を見せたい!」
「もっといろんなところへ連れて行きたい!!」
そんな思いから、背景にはイタリアを選びました。なぜイタリアかと言うと、当時のダイハツが販売していた軽自動車は、ヨーロッパ車をオマージュしてデザインされていたと、会社の方から伺ったのです(このとき初めて知りました)。そんな背景もあり、海を渡ってイタリアの街並みをドライブ。
ヨーロッパ風の街並みに、エッセがとても馴染んでいると思いませんか!?!?
AIとの協業の可能性
◼️総評
AIは驚くべきスピードでレタッチを可能にしますが、
最終的な精度や細部の仕上げにはまだ課題が残ります。
◼️結論
AIは、作業時間の短縮と大枠の修正(例:天面のムラ)に非常に有用です。
クリエイターはAIをあたり画像の生成や効率化ツールとして活用しながら、
細かな調整やこだわりの表現は手作業で行う…
という協業スタイルが現実的だと感じました。
ということで、無事に想いを昇華できました。ありがとうございました!